2011年 02月 25日
風のごとく。。
雪が融け、日差しがより暖かくなったと思うと、地面の一番近くで、空の青さを思わせる花びらが開く。
いったい、あの寒さの中で、どうやってこんな柔らかな花びらを、真っ先に咲かせる準備をしていたんだろう・・
先週末から、義母の関係のことで夫と出かけたり、仕事も忙しかったり。。
ばたばたばたばたした一週間。
先週末は、お世話になっている介護施設(デイサービス)の見学と懇談&介護家族との懇親会に夫と参加。
参加者は30名ほどで、その7割くらいが男性。夫婦で参加は我が家だけ。
しかも、わたしたちが一番年齢では若い方で、「老老介護の現実」を見たような感じでした。
同じテーブルにご一緒された方と、いろんなお話伺って、ああ、私って楽してるなあ・・・
とあらためて思わされたわ。。
(逆に、夫は『よく、なさっているわねえ~・・・』と、皆さんに褒め称えられる)
どんなに、体が不自由になっても、どんなに認知症が進んでも、最後に残るプライド。
自分より年齢を重ねたということを忘れないように。。
相手は、子どもに戻ったのではない。。。。ということ。
今日は、介護認定で再び義母宅へ・・
昨年のときより、やっぱり進む症状。。
でも、夫の新しい上着を見て 「それ、いいわね。新しいわね」と気がつくから驚く。
で、「あなたも新しいの買いなさいよ!」とわたしにいうので
「ええ、新しいの買いますよ!」 と夫を見て言う。にやり。
お直しの仕事で、少しはなれたところにある取次店のご主人。
すごーく、せっかち。
家まで品物を届けてくれるのはいいのだけど、玄関のチャイムを「ピンポ~~~ン♪」と鳴らすと同時に、ドアをガチャっと開ける業を持っている。
昨年末くらいから、お客さんのものよりも、自分の家のものを持ってくることが多く、
ズボンの裾あげや、カーテンの丈を直すとか、いろいろいろいろ。。。
12月だったかな。。ズボンの丈を直してといいながら、玄関内でいきなり履き替えて長さをみてくれというので
「あらあら。。」といいながら、ウエストがぶかぶかなのに気がついた
「随分ゆるいけど・・・・このサイズはいいの?」ときくと
「それはいい やせちゃったんだ」という。
そういえば、もともと細いかんじだったけど、一段と細くなっている。
「胃を切ったんだ」
「そうなんだ。。じゃ、またそのうちに元に戻るかな?」と、特にそれ以上は聞かないで、裾だけ直してお返しした。
必要以上は話さない。こちらも聞かない。
とにかく、用件さえ言えば、風のごとく去っていく。
たまに、ほんのたまに、庭のウサギに気がついて
「あ、うさぎだ!」とか、 ジャングルのような「セローム」を「なんだこれ??」とか
自分だけ勝手に気にして帰っていく。
仕事は「別に急がない」という
けど
「まだか。まだか?」とせかす。
先週、ユ〇クロのジャージ2本持ってきて、やっぱり「長さをなおして」と言った。
新品。若いお兄ちゃんが着るようなデザイン。
「母ちゃんが買ってくれたんだ」という。
で「前のところに、ミシンでピーっとライン入れてくれ」というから
「え?だって、これこういうデザインだよ! そんなんいれたら・・・かっちょわるくなっちゃうよ?」というと
「いいんだ。かっちょ悪くても。」とにやりと笑う。
「えええええ???? どうかなあ~~。。。まあやってみるけど~~・・・・」と受け取って
「来週になるよ」というと
「ああ、いいよいいよ」といって、すばやく去っていった。
土曜日の夕方には催促の電話が来て、月曜日には仕上げとくと返事する。
月曜日の朝にも電話が来て「できてますよ」というと・・
すぐ取りに来た。
「ほら、こんなかんじ」とみせると
「ああ、いいだ。これでいい」といって「いくら?」というので
「600円が二枚で1200円」というと、お財布から千円札を一枚
ポケットから小銭入れを探して、もどかしげに200円つまみ出そうとするのを見て
一瞬「まけとくよ」と言おうかと思ったけど、そう思っているうちに小銭も出して千円札の上に置くと玄関から出て行った。
「ありがっと=!」 と言う、いつもの威勢のいい声とともに。。
ユ〇クロの普通の白い袋の上に、小さい赤いリボンがついていた。
「脳梗塞だって・・・・」と、今朝、別の取次店の奥さんから電話。
明日告別式。
せっかちだな~~。おじさん。。。
ほんと 風のごとくだ。
「ありがっと===!」
と、まだ耳に聞こえる。
合掌
by vinge
| 2011-02-25 22:43
| つれづれ
|
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